リレーブログを引き継ぎます。俳優の武井哲郎です。何を書けばいいのやら、緊張。
二年前の撮影の思い出について。僕が演じたカズキは、リハーサル段階では九州出身のくせに無理して関西弁で喋るイタカワイイ男でした。しかし現場にて「よく考えたらそんな奴いないわ」という監督の一言により標準語を話すことに…。僕の下手過ぎる関西弁へのフォローだったのかもしれません。カズキは傍目には楽天的に見えるけど、彼なりに腹の中に葛藤を抱えている若者です。人間らしい奴で、友達にいたら面倒臭いかもしれないけど、割と好きです。
渋谷について。昔は、その人の多さと電飾の明るさと、吐瀉物みたいな酸っぱい匂いが独特で、ビクビク俯いてばかりいました。それがいつの間にやら、寝癖頭で目的無しにボーッと散歩したりもできます。道もよく訊かれます。
幾つかの映画館が閉館したり、東横線ホームが地下深くまで潜ったり、渋谷自体も変わり続けていて、人間の細胞のように日々ちょっとずつ更新されています。そして、気付けば当たり前のようにその変化に適応している自分がいます。
監督のキムくんと初めて会った時も、見た目が怖い上に無口(シャイ)なのでビビって二年くらいまともに会話しなかった気がします。今では挨拶代わりに「てっちゃん、どうしよう」から始まる割とどうでもいい相談事をしてくるオシャレさんとして、一緒にいて居心地がいい相手となりました。ただ、以前別の作品で暴力シーンの立ち回りを最初にキムくん自身がやってみせてくれたことがあって、そのあまりのスムーズさにちょっと引いた記憶もあります。
とりとめのない話になりましたが、皆さんがこの映画を観る前と観た後で、自身でも気付かないような小さな変化が起きるはずです。そんな風に、各々の時間に取り込まれていければいいなと、ボンヤリと考えたりしています。
武井
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